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美しいものはいいなと思った1日



昨日 to go させてもらったマルゲリータを食べ、

まずは急いでリンカーンセンターに行く

オーケストラとバレエのシーズンが今日辺り始まります

あわよくば、当日朝に売り出すというラッシュチケットを手に入れたい


窓口まで行ってみたけど、今日の発売は無し

バレエは今週は全部ラッシュ売らないよ、とのこと

今空いてる席で一番安いものを聞いてみたけれど、

オーケストラで77ドル、バレエは130ドル

こんなにするものだったのか!


これはちょっと予算オーバーなので諦めて、

辺りをうろついていたら,discountチケットセンターを発見

チケットが有る場合は1:30に発表されるそうなので、

それまで辺りを散策することにする


コロンバスサークルにある、Museum of Art and Design こと通称 MAD に行ってみる

ここも入れ替え時期なので、展示は2階のみ

アクセサリー展


色々身につけるのがあんまり好きじゃないから

普段は友だちにもらった大事なインドのお守りのブレスレットだけ

だからアクセサリーってあんまり興味がないのだけど、ここの展示は面白かった



一個お買い上げするならどれにしようか

ここでは絶対買えないから、買わなくていいので空想ショッピングが楽しい



一番欲しかった VALENTINO の腕輪

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綺麗


昨日ポール・オースターの『ティンブクトゥ』を読んでいて、

印象に残った一節を思い出しました


“この世界を、どうしたらもっといい場所にできるか。魂のぱっとしない

 月並な片隅に、なにがしかの美をもたらすこと。

 トースターを使ったってそれはできるし、詩を使っても可能だし、

 見知らぬ他人に手をさしのべるのだっていい。どういう形を採るかは

 何でもいいんだ。世界を、最初に見たときよりももっといい場所にして去ること。

 人間、それができれば上出来さ。”


生きてるうちにこういうの1個作れたら、すごく気分良く人生終われそう




おもちゃみたいなネックレスも可愛い

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こういうのも好き

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さすがに面白い装飾品が多くて目の保養になりました



そこからさらに、Rizzoli Bookstore という本屋さんに向かって歩く

途中お腹が空いたところで、ダイナーの文字が目に入る

外にメニューがなくて、でもダイナーって言うぐらいだし

と思って席に座ってメニューを見て驚く

スープだけにしよう


なんのスープか分からないけど、with Hotdog って書いてある

これにしてみよう

でも注文するとお兄さん、これは普通のホットドッグのことじゃなくて、

なんとかかんとかで、それでも大丈夫?と聞いてくれる


よく分かんないけどOK! OK!と言っていたら

スライスしたソーセージののった豆のスープが出て来ました

そういうことね


塩っぱかったなあ

味もしょっぱいけど、身も塩っぱい


気を取り直して、一体今までいくら使ったのか計算してみて

さらに塩っぱくなって、

あと1週間でしたいこと行きたいとこを書き出して、お店を出ました




そして Rizzoli Bookstore


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写真集に強い出版社の本屋さんだけあって

綺麗な本がたくさんある



2階の写真集コーナーを見ていると、おじさんと目があって、

この写真家知っているか?と声をかけられる

ヘルムート・ニュートンだね!

おじさん「君は写真家かい?」

私「いや、まだだよ。おじさんは?」

おじさん「25年前まで写真家だったんだけど、今はFilmの仕事をしているよ」

(もしかして25年間の聞き間違えかも)

私「えー!すごいね!」

おじさん「いや、退屈だよ。何事も、仕事ってなると退屈になる。

     毎日が月曜日ってかんじだね。大切なのは ○○ なんだよ」


この肝心の ○○ の部分が何かよく分からない

小気味の良い返答が出来なくて残念

もうちょっと英語出来ると楽しそうなシチュエーション



そこからヘルムート・ニュートンの話になり、

彼の写真には人間の純粋な精神が写っているから好きなんだ。

こういうディティールが素晴らしいんだけど、

1番すごいのは、1枚の写真に全ての瞬間が写っていることなんだ。

だからこれは1枚の写真であり、Filmでもあるんだよ。


ってことを教えてもらいました

なるほどなあ




おじさんと別れて再びディスカウントチケットセンターに戻ったけれど、

本日分のチケットは完売で、ディスカウントチケットの販売は無し

仕方ないので今日の夜は 生演奏を聞こう第2案 で行くことにします


その前に、だめ押し、NY最後の古着屋巡りに出る


まずはブッシュウィックを目指す


Urban Jungleを探しているともう一軒巨大な古着屋さんがあったので、まずはそちらへ

ここは古着屋っていうより、格安のリサイクルショップ


そしてすぐ側にUrban Jungle を見つける

ここも広い

粘ったけど断念

ところどころお洒落なお客さんがいて、

そういう人が選んだものを見ていると感心する



それからイーストビレッジの方まで戻って Monk vintage

さっきの2店舗に比べるとセレクトされていて、

お店も小さくて見やすい

でもここに到着する頃には1日に目に出来るお洋服の容量をオーバー

すぐに出て、トイレも限界だし、ちょうど昨日の OTTO の近くだから

お茶とトイレ休憩をとる


NYに来て、トイレに対する踏ん張りが効くようになりました

道路の横断と信号無視も巧くなったな



それからNY市立図書館に寄って、

そんであわててコロンビア大学に向かいました

そう、生演奏を聞く第2案はコロンビア大学のチャペルで行なわれる

無料のフルートとピアノのコンサートです



125St. 駅から大学を探す

日本の大学は、校舎が囲われているイメージだけど、

ここでは大学が街の一部になっていて、どこからどこまでが大学か分からない

コロンビア大学と思しき一帯をウロウロしていると、

両腕に力が入らなくなってくる


しまったお腹が空いて来た

よく考えると今日はあんまり食べてない



もうダメかも知れないと思ったところでハラルベンダー

地獄に仏

ラムオーバーライスにありつきました

(ベンダーっていうのはご飯を売ってる屋台トラックのこと)



レタスとトマトの上に黄色いパラパラのお米をのせて、

その上にスライスしたラムをのせたら

ソースかけるか聞かれるので、

前に並んでる女の人に倣って " ホワイト&チリ " と答えると完成


これで生き返ったなあ

本当にこれはラム?ってかんじなんだけど、

すごく美味しい

疲れた時はやっぱりお米

道行く人たちを観察しながら、

ベンダートラック横のアルミ椅子に座って食べるってのが落ちつく


そしてチャペルへ



まずはフルートの女性がソロ

吹き始めるまでは、普通のおばちゃん

ところが演奏が始まると、どんどんかっこよくなっていく

かすれ具合で聞かせる演奏

細かいつぶつぶの音をぽろぽろぽろぽろ重ねてくる

この人にはフルートがあるんだなあ


そしていよいよピアノの男性登場

すっと座り、弾き始めた1音目が透明で

弾いてる姿に余計な力が全く入っていない

透き通った音でとても心地良い演奏


綺麗っていうのは素晴らしい

そして楽しそう


1番前で1人で聞いていたから、

目に入るのは演奏する2人と背景の祭壇だけ

音楽にも感動しますが、

演奏している人間のその姿自体の美しさに心動かされる

ひととき別の世界へと連れて行ってもらいました






帰り道の空も綺麗


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Union Sq. 駅で下りる

ストランド書店に寄って、William Eggleston の写真集を見てから帰宅




明日の朝、前田さんが帰っちゃうので、

野口くんと3人で2時過ぎまでお喋り

良い会話だった


旅先でたまたま出会った人は、今たまたま一緒にいる以外のしがらみが一切なく、

予備知識も何にもないから思いがけない会話ができたりする

なにを喋ったのか全然覚えていないけど、良い時間を過ごしたのだと思います






今日遣ったお金  (1ドル 約100円)

メトロカード  30ドル
シリアルバー2本  2ドル
MAD  5ドル
ダイナーでスープ  14ドル
OTTOでエスプレッソ  4.5ドル
ラムオーバーライス  5ドル
by 96770 | 2013-10-08 12:58 | travel
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