パンフレットがかっこよく、しかも世界の名だたる巨匠が大絶賛 『第七の封印』は、ウディ・アレンをして「最も好きで、最も影響を受けた映画」と言わしめ、 スタンリー・キューブリックはベルイマンにファンレターを送り、 黒澤明、フェデリコ・フェリーニと並び "20世紀最大の巨匠" と称される スウェーデン生まれの映画監督イングマール・ベルイマン これだけ絶賛されていると、一映画好きとして覗いてみない訳にはいかない まず観たのは『第七の封印』 舞台はペストが蔓延し世界の終末に怯える中世ヨーロッパ 遠征から帰路についた騎士に死神が死を告げにくる 騎士は自らの命を賭けたチェスの勝負を挑む。 全然分からずさっぱりでした ただただ主人公の騎士を演じるマックス・フォン・シドーが男前というぐらい なんとこのとき弱冠27歳 40歳オーバーには見えるこの渋さ 受け口さえ横顔を凛々しく引き立てます 人生の意味を探る哲学的寓話とも言われていますが、 まだまだ若輩者のため、その辺りは全く分からず ただただ女優さんも男優さんも美しく目の保養になる映画でした フォン・シドーさん調べてみると今でも現役ばりばりの俳優さんで、 『潜水服は蝶の夢を見る』にも出ていたそうです 気づかなかったなあ 次に観たのは『野いちご』 こちらはベルイマン入門者にオススメだそうで 老医者が人生を振り返る1日の物語 長年の功績を認められ、ルンド大学で名誉博士号を授与されることになった老医者イーサクは、 息子の妻マリアンとともに車に乗り込みルンド大学へ向かう 夢や幻想、若者や喧嘩ばかりする夫婦との出会いを通して 我が人生を振り返り、人生の意味を見つけていく物語のようでした 『第七の封印』に比べると物語性があって観やすい でもこちらもやっぱり意味はよく分からず。 ただ素敵だったのは、マリアン 本当に綺麗で端整なお顔立ち そしてイーサクに「私のことが嫌いだろう?」と聞かれると 嫌いだ、しかもあなたは自己中心で冷淡で、なんて言っちゃうし、 さらにイーサクが「昨日みた夢の話をしていいかな?」と聞くと一言 「興味ないわ」と言い放つ 前半のこのシーンでノックアウトでした 義理の父でしかも老人に対して、ここまではっきりした態度を 全く涼しい顔をしながらとれるマリアンに心鷲掴みでした 途中何度も回想シーンが出て来たりイーサクが眠って夢をみたりするのですが それに合わせて私も何度か夢をみてしまいました でも象徴的なシーンが多く、解釈好きの人には大変解釈し甲斐のありそうな映画でした 最近つくづく思うのは、宗教を理解しないことには ヨーロッパの映画も文学も真の理解に達することができないということ 第七の封印はキリスト教的解釈があるそうで、 今週公開の気になる映画『楽園からの旅人』も キリスト教的寓話で、原罪がなんとやら、というお話らしい どうしてこんなに人気なのか探ろうと思って2作観ましたが 1回観ただけでは全然分かりませんでした 名作を味わうには教養と、鑑賞回数が必要のようです
by 96770
| 2013-08-24 22:20
| シネマテーク
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