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深夜超特急 インド・コルカタ後編



今日がインド最終日

荷物をまとめてタクシーへ

マザーテレサの家に向かいます



マザーテレサの施設は2つあるようです

私たちが着いたのは子どもの家

中に入ってみたものの

どうしてよいか分からずうろうろしていると、

優しいシスターが気づいてくれて案内してくれました



そこで暮らしているのは捨てられた子たちばかり

体の不自由な子や耳の聞こえない子、まだ生後数ヶ月の赤ちゃん



失礼ながら驚いたのは、

とても清潔で明るく朗らかな空気に溢れていたこと

暗い寂しいところだったらどうしようか

少し心配していたのですが

そんな必要は全くありませんでした

でも、一歩外に出ると

足の無い物乞いの人や、路上に倒れている人たちがいる

全てを一度に善くすることはできないから

自分の出来る範囲で出来ることをすることは

必要だとかんじました






そこから歩いてカーンさんのお店へ向かいます

途中、四国で働いていたというインド人のおじいちゃんが

道案内をしてくれました

しばらくして別れましたが、どうやら道が間違っていたよう

でもお陰様で、何かの本で読んで以来ずっと憧れていた

"素焼きのカップでチャイを飲んで飲み終わったら割る"

が、できました

感無量

土の味がしつつも、

スパイスとジンジャーが効いていて美味しかったです




ようやくカーンさんのお店に到着

出発までお店の二階に荷物を置かせてもらいました

お友だちはお香を買いに、カーンさんの別のお店へ

その間私はカーンさんの術中にはまり、

がっちり買いましょうになりました

ルンギー2枚

クルタ1枚

紅茶

なんて話が上手なんでしょう

日本に帰ったらもう買えないよ

お金が一番ではないし、

死んでしまえば全て終わりだよなんて言われると弱い



それからジュエルくんの話になりました

実は昨日の夜、リシュケシュであったことを聞いてもらいました

そしてカーンさんは一晩考えてくれていたそうで、

やっぱりお金はあげなくてよかったと言われました

お金を欲しいと言われた話だけだったら、

僕は12歳のときに本当にお金がなくて

食べることもできなかったことがあるから、

人は1000ルピーで困ることがあるよ

お金を欲しいと言う辛さや恥ずかしさはよく分かる

もしも、よくしてもらったと思うならお金あげたって良いじゃない

友だちかどうかというのは別にして、

1000ルピーぐらいって思うなら

あげてもよかったと思うよ

ただ宝石の話があったから、その子がおかしいね

そういう商売をしている人が1000ルピーで困ることはないよ

宝石も預からなくてよかったと思うよ

と言われました



カーンさんとお話できて、少しすっきりしました

感謝を示すのにお金をあげるということに

言い知れぬ抵抗をかんじていましたが、

それも感謝を示す方法のひとつだと考えられるようになりました

自分が"お金"に囚われていることを身に沁みてかんじました





お昼ご飯はカーンさんのお店の男の子に

ビーフビリヤニを買って来てもらいました

箱を開けると、山盛りの黄色いお米

まるごとのじゃがいもが真ん中に鎮座し

その影にお肉の塊が見えます

あまりに素っ気無いルックス

ところがこれ、かなりの実力者

能ある鷹は爪を隠すタイプ

一口食べると至福!美味しい

ただの黄色いお米と思いきや、スパイスの味が色とりどり

一口噛むごとに口に旨味が広がります

インドの細長いお米はこのために存在していたのですね

忘れられないコルカタの味です




コルカタには大きなバザールがあります

雨のにおいと鶏のにおいを嗅ぎながら

迷路のようなバザールを進みます

籠に入れられた鶏の横には血の滴る包丁

紅茶の量り売り

無造作に並べられた色鮮やかな野菜

地元の人になった気分でお買い物

そのあとまたカーンさんのところに行き、

馴れ初め話を聞きつつクルフィを食べました

昨日出会ったアミと濃いめの兄さんとサモくんも

お店に来てくれ、

みんなにお別れの挨拶をしてメトロに向かいました

アミの

「ほな、また難波で会おな!」

という声が懐かしいです




メトロに乗ると周りのおっちゃんやお兄さんたちが

どこに行くんだとみんな心配してくれます

駅に着くまでの間

ここじゃないよとか、あと何駅だよと教えてくれます

インドのこういうところが好きです




無事に目的の駅に着き、目指すはジャヤさん宅

道に迷いながらも到着し、

ジャヤさんにこれまでの冒険をお話しました

全然連絡していなかったので心配してくれていたそうです

それからインドのお菓子をお土産に買いに行きました

そしてジャヤさん特製のフィッシュカレーとお野菜のカレー

ダールとご飯をいただきました

ジャヤさんに

プリー、ジャイサルメール、ジョードプル、

ダージリン、ゴア、カンニャクマリ

たくさんおすすめの地を教えてもらいました

インド必ずまた戻って来ます!



タクシーを呼んでもらい、お別れです

日本に来るときはまた会いましょう!

インドに行くときはまた連絡します!

さようなら!



タクシーは空港へ

猥雑な街中を過ぎ、荒廃した未来都市のような道を進みます



お友だちとこの16日間を振り返ります

まずは突然誘ったのに、

こんなところまでついて来てくれたお友だちにありがとう

それに一人旅だったらジャイプール辺りで、

行方不明になっていたかもしれません

たくさんの人と出会った旅でした

少しタイミングが違うとまた全く違う旅になったでしょう

普段意識することもなく過ぎて行く毎日ですが

ここでは

ぎりぎりの瞬間と一瞬の気持ちと選択で、

人生がグルグルと回転していることをかんじられる

旅って良いものですね



良いことも悪いことも全て含めて、

思い返せば本当に楽しいことばかり




「帰りたくないよー!」と言う私に、

「インドすごく合ってたよ、残れば?

引き止めないよ、私は帰るけどね」とお友だち



勇気がでないので帰国することにします

近いうちのインド進出を目指して、今日はお別れ!

サヨナラ、インド!ありがとう!
by 96770 | 2012-10-20 21:44 | travel
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