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地球はみんなの親切で回っているのね



今まで旅先で出会って来た全ての人に

ありがとうと伝えたくなりました、ね




先週から、

母の友人の友人の友人の親戚のフランス人の男の子 テオ(21)が日本にやって来た


フランス語話せる同年代の子で

誰か日本を案内してくれませんかと、伝言が回って来たので

神戸を案内することに。



とは言ったものの、フランス語は基礎挨拶レベルゆえ

フランス留学経験者の友人を助っ人にスカウト



ところがですね

意外と住んでいる街を案内するのは難しい


神戸観光とは?

中華街…?北野…?面白いのかな〜?


なんとな〜く歩き回し、

夜はフランス語のレッスンがあったので

そのまま大阪まで連れて行き、

レッスンに混ぜてもらったりみんなでお好み焼きを食べに行きました



いやーアテンドって難しい!



全く楽しく無かったんじゃないかと思いますが、

京都も行きたい!とお声がかかったので

昨日はまた別の友人を誘い、3人で京都へ馳せ参じました



お昼は「餃子王」(すごく素敵なお店!写真撮りたかったけど忘れちゃった)

8席カウンターのみ、中国からやって来たご夫婦2人でやっている小さなお店

事前調査通り、全く日本語が通じません

メニューの番号を紙に書いて注文します


・水餃子
・本日の水餃子 (多分ニラ入り)
・焼餃子
・ザーサイ
・ダールー麺
・ジャージャー麺
・マーボー豆腐
・白ご飯


美味しかった〜!

特に水餃子、ダールー麺、ジャージャー麺、いや全部

それからマーボー豆腐が意外な味付けで、本当に美味しかった!

真っ赤でミンチ肉がいっぱい入ってる麻婆豆腐とは違い、

薄茶色でサラリ

ミンチ肉はあんまり入っていなくて豆腐がメイン

胡椒が華やかな風味を効かしていて

何かしらハーブな後味が広がる

大人でシックなマーボー豆腐でした


3人お腹いっぱいになって3,500円くらいです


隣りにやって来たおっちゃんが中国の方で、

取り分ける小皿が欲しいとか、水が欲しいとか

通訳してくれました

中国では水餃子が一般的で、

前日残った水餃子を朝御飯用に焼いて食べるのが焼餃子らしいです

餃子は水餃子も焼餃子も全部チャオズゥー

「チャオズゥー ハォツゥー!」

欲しいものがある時は、漢字を書けば伝わるそうです


いや〜美味しかったなあ!

全く言葉は伝わらないけど、お店の方もお客さんも

とっても親切で雰囲気も良かったです




そして、お知り合いから招待券を頂いた「細見美術館」へ

『仙厓と鍋島 ―美と向き合う、美を愉しむ―』



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予備知識無しで行ったのですが、これがよかった

昔の日本人はお洒落だなあ


テオから色々質問されるので、これまた勉強になる

This is old Manga of ZEN spirit ! (禅画)

He is a member of seven gods team ! (七福神の布袋さん)

とか分かってくれたかな?



そして、是非行きたいと言っていた「三十三間堂」へ

英語の解説があるので助かります

「木で出来てるの?」とか「彼はなんの神様?」とか

質問されるとその度「そういやなんだろう?」と

改めて関心を持って観れました

ひとつづつちゃんと見て行くとなかなか面白いですね



最後はここも是非連れて行ってほしいと言われていた、

外国人に一番人気と名高い「伏見稲荷神社」へ

ここは特に面白かった!

神社というより、山

頂上まで行くとぐるりと回って1時間から1時間半ほどかかります

夜、ほんのりライトアップされている無数の鳥居は幻想的

時折見える京都の夜景も綺麗


友人もテオも気に入ってくれたみたいで良かった良かった



京都は観光地に事欠かない上、

こちらも観光者として楽しめるからいいですね


夜は大阪まで戻って友だちの住んでいるシェアハウスへ

日本人の家も体験してもらえて良かったかな!




2回目となると、言葉が通じなくとも

なんとなーく会話になるもんですね



しかし、人をアテンドするのがこんなに大変なことだったとは。

今まで何気なく海外旅行して

何気なくいろんな人のお世話になって楽しんでいました



小学校の時ホームステイしたオーストラリアで、

言葉の通じない私に、カンガルーの餌を食べて見せたり

体を張って笑わせてくれたショージア

デリーのお家に泊めてくれてご飯も作ってくれて案内もしてくれたジャヤさん

リシュケシュの街をバイク3人乗りで案内して回ってくれたジュエルくん

そして何よりNYでお家に泊めさせてくれ、おいしいご飯に楽しいお話、

釣りにお寿司にと、至れり尽くせりに歓待してくれたマチ子さん


本当に本当に、みんなありがとうございます



今回、初めて人を案内してみて、

どれだけ自分がいろんな人のご好意のお陰で

いつも楽しい旅が出来ているのか、

それが当たり前ではない、すごいことだと

分かって良かったな

たくさんの人にエネルギーを使ってもらっていたということもよく分かったなあ

少しでも、今まで良くしてもらって来た分を

次へと回せて行けたら嬉しいです




それから案内するときは、多少気遣いしつつも

自分が楽しいことをやった方が面白いということ、

あと、あんまり知らない街を案内する方が良いみたい

京都面白かったな




さて、フランスへ行く前にもう少しフランス語勉強しておこう!
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by 96770 | 2014-11-27 14:31 | 日記

『用心棒』


清兵衛一家と丑寅一家の抗争により、

荒廃とした宿場町へ、流れ者・三十郎がふらりとやってくる


『用心棒』 監督/黒澤明


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オープニングから音楽が良い!

お洒落だなあー!





洗い物したり、士気を高めて外出したいときに聞いています

クラシックでもないし、民謡でもないような

なんとも独特



四方田犬彦「『七人の侍』と現代」の中で、

黒澤明には、フェデリコ・フェリーニとニノ・ロータのような

あ・うんの呼吸で通じる音楽パートナーと終生出会うことが出来なかったと

書いてありましたが、そうかな?

どの作品も音楽が非常に印象的で唯一無二

低い太鼓の音が画面を引き締め、緊張感がある

今聞いても全く古くさくなく、

特に『用心棒』の音楽は音楽だけでも楽しめます




やっぱり三船敏郎はかっこいい

こういう人を「スター」と呼ぶんですね

存在感がある



三十郎以外はみんな抜け作なのに、

丑寅一家の三男・卯之助だけがかなりの切れ者だから

手に汗握ります




ラスト、「これで静かになるぜ」と言って去って行く三十郎

争いが無くなったのは嬉しいけれど、

町と一般人にダメージ与え過ぎたんじゃ?とちょっと心配


ウルトラマンみたいです
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by 96770 | 2014-11-13 14:13 | シネマテーク

『椿三十郎』と『ウォンテッド』の倫理観


次席家老の汚職を城代家老に摘発した九人の若侍たち

しかし全く相手にしてもらえない

そこで、大目付・菊井に相談するが実は菊井こそ黒幕

城代家老に濡れ衣を着せるため、菊井は城代家老宅を取り囲む


流れ者の剣豪・椿三十郎が九人の若侍に味方し、

何とか城代家老の奥方と娘を助け出すが、城代家老は連れ去られた後だった


さて、如何にして城代家老を見つけ出し、

菊井を成敗するか

三十郎が知恵をしぼり、剣を抜く!



『椿三十郎』 監督/黒澤明

※今回、日本語字幕付で鑑賞したのですが、

聞き取りにくいセリフや、耳慣れない言葉が多いのでオススメです


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これは面白い!

痛快アクションコメディ!

『用心棒』の大ヒットを受けて続編的作品として撮られた本作ですが、

『用心棒』より更に痛快さ、娯楽性がパワーアップ

続編は面白くない、という通説を覆す会心の作です



全く役に立たない九人の若侍や

捕虜として捕まっているのに全く危機感ない木村、

これまた全く危機感のない城代家老の奥さんと娘さんの会話が

随所に散りばめられ、いつになくひょうきんな作品

黒澤明監督の作品の魅力的な人物は、

戦って強い人や賢い人が多かったけれど、

『椿三十郎』では剣の強さではない、城代家老の飄々とした強さや

ちょっと抜けている奥さんの浮世離れした、それでいて賢いところが魅力的でした


文句無しにコメディとして楽しめる、オススメの一本!




ところで、これまた深いなあ、と関心したのは

悪を倒すヒーロー、椿三十郎を手放しで肯定しないところ

悪を倒すため、バッタバッタと人を切って行くのですが

それを肯定しない


こんな状況じゃあ人殺しも止む無し、と普通思うから

奥さんの「人を殺すのはよくないですよお〜」というセリフに

思わず笑ってしまうけど、

自分を助け出すために人を切った侍相手に「だめですねえ〜」と

言えるのは、実は凄いこと


椿が去った後、城代家老が語る想いが秀逸です

徹底して悪を倒す痛快さよりも、丸く納めるのもいいかもしれない

身をていして活躍した椿三十郎を賛美しないのがすごい




つい、アンジェリーナ・ジョリーの『ウォンテッド』を思い出しました


古代から続く秘密の暗殺者集団「フラタニティ」にスカウトされた、

平凡な男の人が暗殺者としてトレーニングされていく物語

(フラタニティは元々繊維業者の集団で…というのが

元々石工の集団だったフリーメイソンの設定とそっくりで、

予言する機織りが出て来たり、荒唐無稽で結構面白い映画です)


ここで、主人公が暗殺者として教育される倫理観が怖い


「1人殺して1000人助かるなら、殺すべし!迷うな!」


予言する機織り機の命令で暗殺対象が決定するので、

暗殺者には、対象がなぜ殺されるかは知らされません

で、主人公は初め「理由が分からないのに殺せない!」って

至極真っ当な反応を示すのですが、

だんだんと洗脳されて行き、立派な暗殺者に仕上がるのです


この、"敵"側の真理が一切排除され、

"まだ起きていない犯罪を未然に防ぐために"殺すことを

正当とする正義感や

人を殺すことに対する内省が一切ないところ

アメリカっぽくてなんとも恐ろしい映画だなあ、と思っていました




で、改めて、『椿三十郎』はすごい

魅力的な主人公を描きながら、それを否定する

悪い奴を殺すだけじゃあ平和にはならないってことを、

こんなにもカッコいい主人公にたくさん切らせておいて

語るところがすごい

頭の良い城代家老の"ツラがまずい"っていうのがすごい

顔がかっこよくて剣の腕が立って、しかも切れ者ってのが

ヒーローじゃあないんだよ

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by 96770 | 2014-11-13 13:31 | シネマテーク

世の中怖い『悪い奴ほどよく眠る』

社会の悪を痛烈に描いた傑作復讐劇


『悪い奴ほどよく眠る』 監督/黒澤明


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全く、すごい映画だねえ



目に見えている悪(復讐の対象:岩渕)だけでなく、

さらにその上に君臨する見えない巨大な悪(岩渕が電話で話す相手)、

そして悪に対し思考停止し、

盲目的に従っている小役人(特に和田さん、そして一般市民の象徴)まで、

3種の悪を描いている


卑近な悪から巨悪まで

虫の目になり鳥の目になり書かれた脚本がすごい


和田さんはまさにハンナ・アーレントの言う"凡庸な悪"を体現している


全く根は善良な人なのに、組織に組み込まれると

善良ゆえに追従してしまう怖さ



西の友人、板倉のセリフ

「あれは人間じゃないぜ!役人だ

官僚機構の鋳型にはめ込まれた特殊な生きもんだ!」

胸に響きます




そして悪を倒そうとする西さんに決定的なダメージを与えるのが、

根が善良な和田さんと佳子さん(岩渕の娘であり、西の妻)という皮肉

社会を変えようとする人の足を引っ張るのが、

良心的だけど現実の残忍さを直視出来ない飼いならされた優しい人々というところに

悪vs善で終わらない現実味がある


真っ当な良心は悪が支配する仕組みの中では無力

人間らしい情にほだされると負ける



「何もかも恐ろしく簡単で醜悪だ!」




でも、それだけだとあんまりにも世の中辛過ぎる
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by 96770 | 2014-11-10 13:34 | シネマテーク

『隠し砦の三悪人』


山名家との戦に破れた秋月家の侍大将と姫、秋月領地の百姓2人

御家再興のための金の延べ棒とともに

同盟国早川領への脱出をこころみる


『隠し砦の三悪人』 監督/黒澤明


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お金にがめつくならないように、気をつけよう


百姓2人、良い奴になるのかなー?っていう期待を

ことごとく裏切っていくのが凄い


なんだか憎めないけれど、ずーっと意地汚い


今どきの映画でこんなに期待を裏切りつづけるのってないんじゃないかな

脚本家、忍耐力あるなー!

普通なら改心させて、姫助けたりする見せ場を作って

華を持たせて大団円、みたいな盛り上げ方をしたくなるけれど

そういう安易さがない!



それから、やっぱり人間はおどおどしてはいけないねえ

今週、何作か黒澤監督の映画を観ているのですが、

女性がすぐ泣く

しかし『隠し砦』のお姫様はどんと構えていて好感が持てます

強気の態度で凛々しい女性でありたいですね
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by 96770 | 2014-11-09 21:49 | シネマテーク

人間の性『羅生門』

土砂降りの雨の中、羅生門の下

雨がやむのを待つ杣売りと旅法師が、

雨をしのぎにやって来た下人に

3日前の奇妙な事件について話し始める


『羅生門』 監督/黒澤明


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おもしろいねえ。なるほどなあ


人間はすぐに自分の利になるように嘘をついちゃうし、

自分の見たいものしか見れない


故意か自然か、ついつい都合の良いよう事実を歪曲させてしまう


そんな人間の性を、

コンパクトな物語をつかって鮮やかに見せてくれました



「12人の怒れる男」もそうですが、

シンプルな構成で「おおお!」と思わせてくれる映画が好きです

シンプルな分、監督の力量が問われる上、

巧いと深く明確に記憶に残る

『羅生門』も、何度も思い出しては、反芻する映画になりそうです






昨日は『ライムライト』も見ていたのですが、

母は若い頃に森茉莉が書いたチャップリンの悪口を読んだために、

以後どうしても彼のことを穿った目で見てしまうそうです


で、感受性が豊なときに何を読むかは

物の見方に非常に影響を与えるね、という話をしました




今、四方田さんの『見ることの塩』イスラエル編を読んでいます

イスラエルパレスチナの状況、

それぞれの民族の中でのさらに細分化された差別意識などを読んでいると

まったくどの立場から鑑みるかでものの見え方が全く違う



四方田さんの文章は、抑制して書いてくれているので読みやすい

でも、親パレスチナ派なのでもちろんパレスチナ人よりの本になる

自分の立場でものを書くことが、もっともなことなので

もちろんそれが悪いことではない


問題なのは今、私は四方田さんにゾッコンなので

ついつい彼の著作物を丸ごと受け入れてしまうこと


いいな!と思う人の本を読む時は気をつけないと


イスラエル擁護派やシオニズムの本も読んでみなければと思います



還って、森茉莉さんの本について

確かよしもとばななさんも大好きな作家として

尊敬の念を込めて、超一級の悪口を書ける人、と評していたと思う

しかし、まあまずはその人物を予備知識無しに知ってから聞きたい

先に悪口を聞いてしまうと、それが巧い分

頭に残ってしまってどうにも真っすぐに見れなくなってしまうんじゃないかな

悪口は老後の楽しみに取っておきたい





脱線しましたが、『羅生門』を見てもう一つ感じたこと

いつの時代も女の人は大変だな、と思いました


インドで、強姦された女性が「一族の恥」として家族に殺されたり、

モロッコで、レイプされた女性がレイプ犯と結婚するよう強制されて自殺したり、

『見ることの塩』に書いていた「イスラエルでの噂」曰く、

イスラエル軍がパレスチナ人の密告者を養成する場合、女性を輪姦する

アラブの強い貞操観念を逆手に取って、

家族に言わないかわりに密告するよう脅迫する

バレてしまっても女性は父や兄、村の人たちに殺されてしまう


そんな世界の話を聞いて、

なんて野蛮で無知な国々と感じていましたが

数十年か数百年前の日本も同じような価値観を持っていたんだと

思い知らされました



どこの国でも女の人は虐げられている

腕力で劣るから、そして忍耐強いからなのか

男性の方は疑問を抱かないのだろうか
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by 96770 | 2014-11-05 11:34 | シネマテーク

めちゃくちゃ面白いや!『七人の侍』

勢い、2日で2回観てしまいました

計7時間、全く飽きないねえ


昔の名作映画と言われると、

退屈で小難しい映画だったらどうしよう、と思っていましたが

本当に面白かった、観て良かった


これが天才か!




戦国時代、百姓たちは村を襲う野武士たちに苦しめられていた

ある日、麦の収穫が済む頃を見計らって村を襲おうと計画している野武士の

話を立ち聞いた村民たちは、村を守るため

百姓のために戦ってくれる侍を探しに、町へと向かう


『七人の侍』 監督/黒澤明


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息つく間もなく、207分間圧倒され続けた

これが1954年の映画

古くささや、ぎこちなさが微塵も無く

むしろ斬新


先の読めない展開、スピード感、迫力迫力迫力


「楽しませよう」という精神がいいですね



そして、こんなにもエンターテイメントとして

興奮させるのに、最後に虚しさを残す

ここが凄い


勧善懲悪や善悪を押し付ける物語ではないところに、

人間社会のリアルさがある



あらすじを辿ると、明解なストーリーなのに、

最後、「あーよかった!」と能天気な終わり方にさせない


最後の3分間に圧倒された


活劇なのに内省させる余白の残し方



今、退屈だなーって思っている人、観た方がいい

こんなに退屈な生活ができているのは

誰か志のある人がどこかで犠牲になってくれたからなのかも知れない

いつか血を流してくれた人がいるのかも知れない


争いは全て虚しい




2回観ると、1回目では聞き取れなかったセリフも

理解出来るようになったり

難しい百姓の言葉も分かるようになってより楽しめます


特に七人の侍たちの性格と顔の違いが

より明確に分かったので2回観てよかった

登場人物がそれぞれに魅力的なのが良いんでしょうね

本当に七人七様にカッコいい


1回目は三船敏郎の存在感に圧倒される

セリフの8割は奇声

ふとした時の顔の男前っぷり

粗野なのに真理をついている


でも2回観ると超人的日本男児の鑑・久蔵の

渋さにノックアウト

こりゃあ勝四郎くんじゃなくともクラッときちゃうよね


いや、でも自分がなるなら、先生こと勘兵衛さんだな

強く賢い人格者、弟子入りしたくなる


飄々とした平八さんも良い味がある

こういう人が仲間には必要


1回目は丸顔がかぶっていて七郎次と五郎兵衛を混同しがちだったけど、

2回目よく観てみると、五郎兵衛はなかなか人柄が良い

(丸くてつるっとしているのが七郎次、

丸くてヒゲが生えててよく笑うのが五郎兵衛)


しっかりそれぞれの性格の違いが描かれていて、

見せ場もある

画面の向こうへ老若男女問わず恋させる魅力に溢れています


あと、実は百姓も演技派

全く百姓という印象ばかりを残す


個人というよりは、総体として日本人を見たときに感じる

いやったらしさは、虐げられた百姓の根性だったんだなあ


長いものには巻かれ、いつでもヘイコラしてる

でも自分より弱い相手には集団で群がる下品さ

日本人の人口のほとんどがかつての百姓なのだから

日本人って百姓なんだなあ、と感じた

歴史が人間を作っていることを突きつけられて衝撃を受けました





やっぱり2回観て2回とも泣けるのは、

町へ出て侍を集める中でのワンシーン

「こいつらは侍に白飯食わすために、

自分たちはヒエしか食ってねえんだ!」


食べ物の話に一番痛切に感じ入りました






☆内田樹さんの『七人の侍の組織論』が非常に参考になります

内田さんの話はいつも明解なところが好き


『七人の侍』の組織論


勝四郎くん、重要なポジションだったのね
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by 96770 | 2014-11-04 00:45 | シネマテーク

映画のような本当の話


数日前の日経新聞から切り抜いた、気になる記事を紹介しましょう


ー引用ー

『潜入操作で妊娠させ賠償 英警察』 【ロンドンAFP=時事】

英警察がかつて「過激派」と見なした団体に送り込んだ潜入捜査官が、

活動家の女性に子供を産ませていたとして、

42万5000ポンド(約7400万円)を賠償すると警察が女性に

約束していることが分かった。

英BBC放送や英新ガーディアンによると、

女性は1980年代、動物愛護団体の活動家だった。

同じ活動家の男性と深い関係になり男児を出産。

しかし、2年後に男性は失踪してしまった。




いや〜現実は小説よりも奇なり

一本脚本が書けそうな記事ですね




「過激派」動物愛護団体ってどんなことをしているのか、

潜入してみたい気もする
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by 96770 | 2014-11-01 12:04 | 日記

もう一度観たい!『フランシス・ハ』


お気に入りの一本になりました!


『フランシス・ハ』


ニューヨークで親友ソフィーとルームシェアをし、

見習いダンサーをしている27才のフランシス


ところがある日、彼氏とも別れ、

ソフィーからも共同生活解消を切り出されてしまう


ダンサーとしても芽が出ないフランシス

未来を探してニューヨークを駆け抜ける


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面白かった!

女友だちとの微妙な距離やセリフ回し、

ATMでお金をおろそうと思ったら手数料3ドルでため息、

すごくリアルで、いつの間にか自然と物語に入り込んでしまいました



20代は必見!




観賞後、インターネットで映画の感想を見ていると

「イタい女の子が〜」「空気の読めない〜」

っていうコメント多数!

圧倒的にイタい・空気読めないという形容詞の下、

評価されているフランシス


あれ?フランシスってイタいんだ!空気読めてないんだ!

と、びっくりしたから

恐らく私も24才のイタい子

道理で他人事とは思えなかった訳



でも、自分のことは多数派に置いて、

大人になりきれていない人を「イタい人」の一言で

カテゴライズしてしまう短絡的な人にはなりたくないし、


フランシスの友人ソフィーのように、

自分は仕事を辞めて(夢を諦めて)結婚するけど

「あなたは変わらないでね、ずっとそのままでいてね」

って言っちゃう大人にもなりたくないな


ラスト、「甘い」「現実味にかけてる」って書いている人も

多かったのだけど、一体どんだけ厳しい社会に生活しているのか、

ちょっと心配になってしまう

「好きなことをやっていて、その近くに才能あった」

っていうのは悪くない



映画の感想って世相を反映していますね



フランシスが全然モテようとしていないところ、

ダンサーにしてはガタイの良過ぎるところ、

美人じゃないけどかわいげのあるところがとっても良かったです



彼女の素直で媚びてない部分が、映画を陰湿にせず

爽やかで楽しいお話でした



設定は「ゴーストワールド」にも似ているけれど、

ゴーストワールドの女の子達にはイマドキな陰険さがあって、

斜めに構えた映画

それはそれで楽しめるけれど、

「フランシス・ハ」のあっけらか〜んとした素直さの方が好感度が高い



人生楽しむなら、素直さが大切やねえ
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by 96770 | 2014-11-01 11:52 | シネマテーク