めちゃくちゃ面白いや!『七人の侍』

勢い、2日で2回観てしまいました

計7時間、全く飽きないねえ


昔の名作映画と言われると、

退屈で小難しい映画だったらどうしよう、と思っていましたが

本当に面白かった、観て良かった


これが天才か!




戦国時代、百姓たちは村を襲う野武士たちに苦しめられていた

ある日、麦の収穫が済む頃を見計らって村を襲おうと計画している野武士の

話を立ち聞いた村民たちは、村を守るため

百姓のために戦ってくれる侍を探しに、町へと向かう


『七人の侍』 監督/黒澤明


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息つく間もなく、207分間圧倒され続けた

これが1954年の映画

古くささや、ぎこちなさが微塵も無く

むしろ斬新


先の読めない展開、スピード感、迫力迫力迫力


「楽しませよう」という精神がいいですね



そして、こんなにもエンターテイメントとして

興奮させるのに、最後に虚しさを残す

ここが凄い


勧善懲悪や善悪を押し付ける物語ではないところに、

人間社会のリアルさがある



あらすじを辿ると、明解なストーリーなのに、

最後、「あーよかった!」と能天気な終わり方にさせない


最後の3分間に圧倒された


活劇なのに内省させる余白の残し方



今、退屈だなーって思っている人、観た方がいい

こんなに退屈な生活ができているのは

誰か志のある人がどこかで犠牲になってくれたからなのかも知れない

いつか血を流してくれた人がいるのかも知れない


争いは全て虚しい




2回観ると、1回目では聞き取れなかったセリフも

理解出来るようになったり

難しい百姓の言葉も分かるようになってより楽しめます


特に七人の侍たちの性格と顔の違いが

より明確に分かったので2回観てよかった

登場人物がそれぞれに魅力的なのが良いんでしょうね

本当に七人七様にカッコいい


1回目は三船敏郎の存在感に圧倒される

セリフの8割は奇声

ふとした時の顔の男前っぷり

粗野なのに真理をついている


でも2回観ると超人的日本男児の鑑・久蔵の

渋さにノックアウト

こりゃあ勝四郎くんじゃなくともクラッときちゃうよね


いや、でも自分がなるなら、先生こと勘兵衛さんだな

強く賢い人格者、弟子入りしたくなる


飄々とした平八さんも良い味がある

こういう人が仲間には必要


1回目は丸顔がかぶっていて七郎次と五郎兵衛を混同しがちだったけど、

2回目よく観てみると、五郎兵衛はなかなか人柄が良い

(丸くてつるっとしているのが七郎次、

丸くてヒゲが生えててよく笑うのが五郎兵衛)


しっかりそれぞれの性格の違いが描かれていて、

見せ場もある

画面の向こうへ老若男女問わず恋させる魅力に溢れています


あと、実は百姓も演技派

全く百姓という印象ばかりを残す


個人というよりは、総体として日本人を見たときに感じる

いやったらしさは、虐げられた百姓の根性だったんだなあ


長いものには巻かれ、いつでもヘイコラしてる

でも自分より弱い相手には集団で群がる下品さ

日本人の人口のほとんどがかつての百姓なのだから

日本人って百姓なんだなあ、と感じた

歴史が人間を作っていることを突きつけられて衝撃を受けました





やっぱり2回観て2回とも泣けるのは、

町へ出て侍を集める中でのワンシーン

「こいつらは侍に白飯食わすために、

自分たちはヒエしか食ってねえんだ!」


食べ物の話に一番痛切に感じ入りました






☆内田樹さんの『七人の侍の組織論』が非常に参考になります

内田さんの話はいつも明解なところが好き


『七人の侍』の組織論


勝四郎くん、重要なポジションだったのね
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by 96770 | 2014-11-04 00:45 | シネマテーク
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