好きな人ができました!
ベルギー生まれ、メキシコシティ在住の芸術家、フランシス・アリス 作品も、立ち振る舞いも、服の着こなしも、顔まで素敵 電気工など自分の職業を書いた看板を置き、仕事を求める人々の間に、 "観光客"と書いて立つフランシス・アリス "実践のパラドクス1(ときには何にもならないこともする) " 大きな氷の塊が溶け切るまで、9時間以上も氷を押して街を歩き続ける様子を撮った作品 ビデオカメラを抱えて砂嵐に突っ込む作品 砂嵐右下に見える影が、フランシス・アリスさんご本人 800人の人を集めスコップを持って1列に並び、 一掻き一掻き砂丘を削りながら越えて行き、砂丘を動かす "信念が山を動かす時"という作品 美意識が高く、人間としてとてもセンスの良い人だと思います 自分がやらずにはいられないことをやっていて、しかもそれが、 本人にピタリと合っているときの人の美しさ。 ピアノを弾くグレン・グールドの姿然り、 try a little tenderness を歌うオーティス・レディング然り。 砂嵐に突っ込むフランシス・アリスにも同じ美しさがありました ただ淡々と黙々とやっている そういうたたずまいが良い メキシコ人に、一体メキシコで何をやってるんだ?と聞かれ、 「最近は映像を撮って編集したり、それを人に売ったり見せたりしています。 この砂嵐に飛び込むプロジェクトは10年続けています」 と答えるときの彼の受け答えが自然で、芸術家ぶっていなくて本当に良い なにか最近の芸術家ってドヤ顔で、賢いビジネスマンっていうかんじ 既存の経済社会と同じ香りがする作品はあまり好きではありません フランシス・アリスは淡々と、一人で、やらずにはいられないからやっている そういう姿が美しい お医者さんに「肺に負担がかかるから、砂嵐に飛び込むのをやめるか、 タバコをやめなさい。」と言われてタバコをやめたそうです 面白かったのは、彼の周りの人へのインタビュー 「フランシスについて知りたかったら、彼のあだ名を調べると面白いと思うよ。 みんな『奇人』とか『ギリギリ野郎』って呼んでるんだ。」 ギリギリ野郎! なんて素敵な呼び名! 彼の魅力がよく表れていると思います 開催中のメキシコ編は6月9日まで 6月29日〜9月8日はジブラルタル編です メキシコ編の半券を持って行くとジブラルタル編の入場料が半額になるので 合わせまして、ぜひ! 一番最後にある、参考展示 監督ジュリアン・ドゥヴォー "ワイド・ディテイルズ" というアリスの活動と周りの人々を撮った56分の作品が面白いです 長いですが見切る価値アリ 彼の風景が見れます 映画館に行く気分で足を運んでくださいな
by 96770
| 2013-05-28 18:48
| ギャラリー
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