ホテルから見る、朝のブー・ジュルード門 初めは耳慣れなかった名前がすっと口をついて出る 朝のメディナは静か まだ動き出していない街 良いにおいがして、地元の人がひっきりなしの揚げ物屋さんにて 腹ごしらえに砂糖をまぶした揚げドーナツをいただきます アツアツではなかったけれど、おいしい! 目の前で、人の手で作っている食べ物はいいですね 白い砂糖も悪い味がしません ドーナツの穴にヒモを通して何個もお持ち帰りしている人がたくさん お店の人はちょっとそっけなくて、 そのかわりにお客さんが熱心に美味しい美味しいとすすめてくれるお店は大体美味しい気がします そしてメディナの奥へ すると一人のおっちゃんに声をかけられる おっちゃん曰く 寒い時期はお店が開く時間が遅いらしい という訳でタンネリを見に行かないか?ノーマネー! これが噂のタンネリの客引きでした タンネリというのは革なめし工場のこと フェズのメディナといえばタンネリ、さらにその客引きのしつこさで有名 とくに目的もなく歩いていたのでせっかくだからおっちゃんに付いて行くことにしました 革製品屋の屋上にあがるとそこから見えるのがまさにタンネリ 黄色の革はサフランで染めているそうです このお店のお兄さんが日本語の単語混じりの英語でいろいろと説明してくれます 彼は自称大学生で日本語学科に通っているそう これは眉唾 でも日本語を教えてあげるとちゃんと手帳にひらがなでメモし、熱心に覚えていました タンネリは強烈な悪臭がすると読んでいたのですが特別臭いなんてことありませんでした 客引きのおっちゃんにチップを7DH払うことになったけど、 さらにスカーフ屋さんやアルガンオイル屋さんにも連れていかれたけれど、 革製品屋さんでもどのお店でもいらないと言えば強引に押しよられることが全くなくて タンネリも絵になるので良い経験になりました おっちゃんと別れてメディナを足の向くままに進む 突然綺麗なモスクに突き当たったりする インドを旅して以来、旅の基準がインドになってしまっている自分にふと気がつきます ついついインドと比べてしまう モロッコにどことなくインドと通ずるものがあるからなのか... フェズは客引きがウザイ!なんて言われていて、 歩いていると確かに何度もタンネリ!タンネリ!と声をかけられます でも見たよ、とか行ったよいらないよって言うとあっさりしているのがモロッコ人の印象 いや〜もう見ちゃったよ〜なんて言ってかわす心の余裕を持って歩きたいものです 熱心でたくましいなと思います 店員さんは、インド的な「買うまで出さないぞ」風ではなく 「いらないや〜ありがと〜」で帰らせれくれるのがラクチンです ただ値段を聞いてしまうと、幾らなら買うんだ!と詰め寄られるので 値段はここぞと言うときしか聞けませんでした その代わり写真を撮ったり道を教えてもらうとチップがいるのがモロッコ 上記のモスクはムスリムしか入れません 入り口のおっちゃんが、さわこちゃんのカメラを取ると中の写真を撮影してくれました 親切!と思っていたら、しっかりチップを払わされていました 道に迷った時なんか、インド人の好奇心と無償の親切が恋しくなります フェズのメディナは広い 迷い歩き広場まで 一息ついたらチェックアウトしにホテルへ戻ります ホテルを出て近くのレストランにてお昼ご飯 夢にまで見たモロッコのミントティ 別名モロカンウィスキー なんて良い響き これを飲むためにここまでやって来たと言っても過言ではありません ツーリスティックなお店で期待していなかったのに、 ここのミントティがモロッコで1番美味しかった 独特の毒薬風の香りがたまりません 甘さとエグ味のバランスが喉に気持ちがよい 後味はミントの切れ味 べたつかない さわこちゃんはカフェオレ なぜか香ばしいはったい粉の味でした サービスの豆のスープ 玉子とケフタ(肉団子)のタジン 行きはよいよい帰りは恐いというかんじで、 一口二口は美味しいけれど思いの外オイリーだったので2人でシェアして丁度良かったです 景色も良い 明日は朝から青い町シャウエンに向かうため、バスのチケットと バス停に近いホテルを探すため新市街地に出ます 新市街地に出る市内バスに乗りたいのですがなかなか英語が通じない モロッコは本当にフランス語の国でした それでも行きたいところをいろんな人に言っていると、 英語が分かる人が現れて丁寧に教えてくれる もうだめかと思うと思わぬ親切に助けられて人間っていいなと思える 旅の幸せです モロッコには長距離バスが3種類ある 国営のCTM 鉄道会社が経営するスープラトゥール 民営のローカルバス 民営バスには乗らなかったので分かりませんが、 CTMとスープラトゥールの方が若干高いが速くて車体がキレイだそうです スープラトゥールは鉄道会社ONCFと同経営なので鉄道の駅のすぐ側にバス停があります フェズ駅の向かい、ガソリンスタンドのすぐ横の小さいオフィスが スープラトゥールのチケット売り場 ところがなぜかシャウエン行きのバスが無くなってしまったそうで、 CTMに行きなさいと言われます ムハンマド5世通りを下ってCTM乗り場へ 重い荷物に辟易 地図ではただまっすぐ下るだけに見えますが、 大通りも緩やかに曲がり小通りも割り込んで来るので厄介 さらに道を聞くにもほとんど英語が通じない 右左、真っすぐ、ぐらいのフランス語は覚えて行くべきでした (右左は覚えて来たけれど、どっちがどっちだったか分かった時にはもう旅の終盤でした) それでもなんとかたどり着き、 CTMのデキるお姉さん、ささっとチケットを発券してくれました 今日の宿はオテル・デュ・マグレブ シャワートイレ共同 2人で一泊150DH 可愛い廊下 お部屋はピンク色 床はピータイル だらだらと足を休ませたら夜の町を冷やかしに、小腹を満たしに出かけます アヤシい光のお店で夜ご飯 まだお昼のオイルでお腹がもたれているので さわこちゃんはオレンジジュース 私はアボガドミルクと、 ナッツとじゃりじゃりしたお砂糖のクリームがサンドされたパンにしました このパン、素っ気無いのですが駄菓子みたいで懐かしい旨味 そしてアボガドミルクがクリーンヒット!なんて美味しい飲み物だこと! アボガドとミルクとお砂糖で出来るのでお試しください お醤油で食べるより好きな味 グラスいっぱいに出て来るのでお腹いっぱいになるのも旅先ではありがたい 疲れた夜の注文は大事な局面です 外したくないところ こんなとき、日頃の食いしん坊癖に助けられます 食いしん坊は食べることへの執着心が人一倍 知らず知らずのうちにフランス語だろうが英語だろうが 食べ物の単語だけは頭に入っているのです おかげでいつもなんとなく食べたいものが食べられます 例えフランス語の右左が分からなくとも、食べ物の単語は予習して然るべきと言えるでしょう 今アフリカ大陸にいて、カフェのオープンテラスでジュースを飲んでお喋りしている 町は暗くなり、オレンジ色のライトが灯る みんなどこかを目指して歩いてる 日々の生活が流れて行く でもここに座ってジュースを飲んでいる限り私は誰でもないし何にも縛られない しがらみのない自由な存在 旅は良いなあ そして言葉は偉大 私とさわこちゃんがどんなに哲学的で核心的な話をしていようとも、 周りの誰にもわからない もしかして隣のカップルは重大で繊細な何かを話しているのかも でも私にはわからない 誰か、その言葉を解する人には決定的なことであっても その言葉に属さない人にはただの音でしかない 言葉は偉大で不思議 明日は朝8時のバスでシャウエンへ向かいます 本日遣ったお金 (1DH 約11円) ドーナツ 5DH タンネリの客引きさんにチップ 7DH 昨日泊まったHOTEL CASCADE 2人で140DH ランチ 2人で60DH 市内バス1回 3DH フェズからシャウエン行きCTM 70DH ホテル・デュ・マグレブ 2人で150DH アボガドミルク 15DH パン 8DH 水 6DH
by 96770
| 2013-03-17 20:54
| travel
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